アメリカのピックアップメーカーThrobak Pickupsからテレキャス用のピックアップが発売されます。ラインナップは、T-54 MXV、T-59 MXV、T-65 MXVのようです。
T-54 MXVは、1950年代初期のフラットポールピース仕様のピックアップのようです。T-54 MXVに採用しているアルニコ5は、アルニコ3に比べると磁力が強くてサウンド的にもパワフルさがあり、50年代初期特有の音の太さと乾いたサウンド、レスポンスの良さが感じられ、ピッキングニュアンスの表現力に富んだ王道の‘50sサウンドのようです。そして、ブリッジピックアップはブラックワックスの含浸により白いトワインと呼ばれる巻紐が黒く染まっている状態も再現したようです。多くのピックアップメーカーは予め黒いトワインを採用していますが、T-54 MXVは白を染め上げたもののようです。これはワックス含浸の際に黒いカーボンパウダーの配合比率により黒く染まるようです。また、ネックピックアップは当時と同じラッカー含浸のみの処理で仕上げてあり、ブリッジピックアップと異なるゲージのワイヤーを使用する事によってサウンドバランスをマッチングさたようです。さらに、T-54 MXVは不均一なコイルテンションで巻き上げるハンドワウンドにて製作しているようです。
T-59 MXVは1950年代後期の仕様を再現したモデルで、アルニコ5を採用し、ブリッジピックアップはスタガードポールピース仕様になっているようです。そのため、T-54 MXVと比べるとサウンドの傾向もミッドレンジの密度感が増し、ローエンドもやや締まった印象になっており、僅かにアタックのコンプレッション感も増加し、60年代前後のヴィンテージの雰囲気を忠実に再現しているようです。そして、ブリッジピックアップのトワインはクリアワックス含浸による白いトワインを残しているようです。1950年代後期はワックス含浸時のカーボンパウダーの配合率が低くなっていくため、巻紐が黒く染まらないようです。また、ネックピックアップはラッカー含浸のみで仕上げているようです。さらに、T-59 MXVは不均一なコイルテンションで巻き上げるハンドワウンドにて製作しているようです。
T-65 MXVは1960年代中期の仕様で、スタガードポールピースとグレーボビンを採用したモデルのようです。 T-59 MXVよりも更にミッドの密度感があり、アタックのコンプレッション感もUPしたサウンドになっています。そして、T-54 MXVとは違ったローエンド感や音像を集約したような雰囲気があり、3モデルの中では1番パワフルさが感じられるようです。また、安定したテンションで巻き上げるマシンワウンドにて製作しているようです。
Throbak Pickupsからテレキャス用のピックアップが出ますね。テレキャス用のピックアップを探している人は、検討してみてはいかがでしょうか。
T-54 MXVについてはこちらを、T-59 MXVについてはこちらを、T-65 MXVについてはこちらを参照してください。
